ファーストステージにはピストン方式とダイアフラム方式がありますが、ダイアフラム方式ではApeksのファーストステージが、特にテクニカルダイビングにおいては定評がある様子。しかしApeksのファーストステージと言っても何種類もあります。
写真は左からApeks DST、DS4、Tek3になります。性能的にはこの3種類は基本的に同じようです。どれもオーバーバランスドダイアフラム方式でドライチャンバーシール(environmental seal)が付いています。内部的な構造もほぼ同じ。違いはポートの数とポートの出方です。この他にもドライチャンバーシールの無いUS4やUST等のモデルがあります。
スイベルの付いているDSTは他のモデルに比べて長くなります。またDSTだけが唯一高圧ポートが2個あります。各モデルのポート数は下記の通りです。
- DS4: 中圧ポートx4、高圧ポートx1
- DST: 中圧ポートx4(オプションで+1)、高圧ポートx2
- Tek3: 中圧ポートx3、高圧ポートx1
重さを測ってみました。
DS4はこの3種類の中で一番軽く、実測670g。ポートのプラグは全て装着した状態で測っています。
DSTはスイベルがある分DS4より100gちょっと重く、778g。
値段が3種類の中で一番安いのはDS4です。tek3の半額以下(DSTでほぼtek3の半額)で、DSTよりも1000円~1500円程安い値段で販売されています。私はデコボトルとシングル用にDS4を使用しています。
Tek3は基本的にダブルタンク用のファーストステージで右用、左用があります。写真は右用。ダブルタンクにセットした際にホースの取り回しが綺麗になるように全てのポートは下向きに出ています。ネックはお値段。性能的にはほぼ変わらないのにTek3の左右1セットの値段でDSTが4個買えてしまいます。シングルでの使用も出来無い事はないですが、中圧ポートが3つしか無いため、ドライスーツの場合それ用に別に空気源を用意する必要が出てきます。汎用性は低いです。基本的にダブル専用と考えた方が無難です。
3種類の中で汎用性が高いのはDSTでしょう。写真左は5thポート付き、右は5thポート無しです。
このアップグレードキットでDSTに5つめのポートを付けることが出来ます。スイベルが付いていることと、5つめのポートが頭から出ている事からダブルでも、サイドマウントでも使用しやすく、汎用性が高いようです。ただ重量や大きさが他のものより大きい事や、スイベルが付いていることからpoint of failureが増えるという事でDSTを嫌うユーザーもいます。また5thポートを使用した状態でダブルを組むとどうしてもドライチャンバーシールが外側に向いてしまうのでこれを嫌うユーザーもいます。機材の数を出来るだけ少なくし、尚色々な用途で使いたいという場合はDSTが良いのではないでしょうか。またどうしても高圧ポートを2つ使いたいという場合の選択肢はDSTのみになってしまいます。
DS4のYokeモデルでのシングルセットアップです。シングルでの使用では特にスイベルの必要性は感じません。DS4のポートの向きはよく考えられてると思います。
最後に、Apeksのレギュレーターの良いところはサービスキットが比較的入手しやすく、また基本的に中身が同じなので1つのサービスキットで上記3種類とも対応出来るとろこです。シンプルな造りで、メンテナンス自体さほど難しくはありません。
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Apeks/エイペックス DST・DIN(アップグレード仕様)×2個
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